産婦人科

産婦人科の紹介

 産婦人科医不足による産婦人科診療施設の減少のなかで、地域医療における当科の責務はますます重くなっています。よりよい医療を提供するために、地域の医院、クリニックや病院と密接に連携をとり、専門的医療を遂行する地域支援型病院の診療を目指しています。

 当科の診療の柱は、1)婦人科腫瘍(特に悪性腫瘍)の治療 2)周産期医療 3)産婦人科救急医療です。1)病院が癌診療拠点病院に指定され、婦人科もその一翼を担っています。松隈、園田部長、および萩原医長が中心となって、婦人科腫瘍全般に関して高度な専門的診療を行っています。2)地域周産期センターの指定を受け、ハイリスク妊娠の管理を中心に診療しています。中原部長、川上医長が中心となって、周産期の専門的診療を行っています。また、NICU(新生児集中治療室),麻酔科、小児外科、および心臓外科と連携し合併症妊娠や胎児疾患の診療を行っています。最近、先天性心疾患を有する胎児症例が急増し、他地域からの紹介も増えています。3)当直体制を堅持しており、24時間体制で救急対応しています。紹介の救急患者はできるだけすべて受け入れできるよう目指していますが、ベッド不足や、急患対応中などでご迷惑をおかけしています。産業医科大学産婦人科と連携をとりながら、対応しています。

 平成23年度の産婦人科の陣容は、部長3名、医長3名、医員1名 のスタッフ7名とフェロー1名、レジデント(産婦人科専攻医)3名の総勢11名です。当科での診療は、チーム医療を基本としています。入院患者さんの診療方針はすべて、カンファレンスに諮って決定されます。そのために、外来患者の入院前カンファレンスや入院患者カンファレンスを毎週行っています。また、入院患者さんに関しては、園田部長、川上医長、および萩原医長をチーフとする3チームにそれぞれ担当医となるレジデントを配属して診療を行っています。各チームはチーフのもとで毎日回診、症例検討を行っています。この制度は4年目を迎えますが、診療の質の向上だけでなく、レジデントや初期研修医の教育の面で実をあげています。

対応可能な治療

1.婦人科疾患の診断、治療

検査
超音波断層法、ドプラー法、CT診断, MRI診断、コルポスコープ、細胞診、病理組織診断(術中迅速診断を含む)、腫瘍マーカーなど。

治療

  • 良性腫瘍の開腹手術、子宮卵巣の悪性腫瘍手術、子宮頸部円錐切除術やレーザー蒸散術(機器が新しくなりました) 
  • 腹腔鏡下手術(良性卵巣腫瘍、子宮外妊娠)、子宮鏡下手術(内膜ポリープ、粘膜下筋腫)
  • 悪性腫瘍手術―子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌など
  • 子宮頸癌に対する放射線治療(外照射、腔内照射――放射線治療専門医が治療します)、化学療法併用放射線治療
  • 化学療法―各癌に対する多剤併用治療、
  • 子宮脱に対する膣式手術、コンジローマに対する冷凍療法
  • 子宮筋腫や子宮内膜症に対する各種ホルモン療法など

2.周産期医療

検査
超音波断層法やドプラー法を駆使した胎児診断(特に先天性心疾患)、胎児MRI検査、羊水染色体検査、など

管理、治療

  • 妊娠高血圧症をはじめとする妊娠特有の重症合併妊娠の管理。
  • 心臓や腎臓疾患、糖尿病などの偶発合併症妊娠の管理。
  • 多胎妊娠の管理、発育異常や先天性疾患を有する胎児の周産期管理。
  • 胎児不整脈に対する経母体的薬物投与による治療、胎児腔水症に対する胎児穿刺治療。
  • 早産の周産期管理(当院NICUは妊娠22週以降のすべての早産児に対応できます)。
  • 常位胎盤早期剥離など緊急帝王切開は30分以内に可能です。

3.その他

子宮卵管造影法などの不妊検査、不育症の諸検査と治療。
ヘルペスをはじめとするSTD(性感染症)の診断と治療など。
【平成22年度診療実績】
1)周産期統計
総分娩件数 486例――単胎466例、双胎20例――
分娩様式:経膣分娩 280例、 帝王切開 206例(帝王切開率42.4%)(うち緊急帝切89例)
母体偶発合併症数 228例、 産科合併症数 337例
母体搬送受け入れ数 61例
総出産児数 506例――胎児異常症例44例、極低出生体重児34例――
2)婦人科手術
 総手術件数 527件――悪性疾患75件、良性および前癌病変452件――
(1)悪性疾患の手術
   広汎性子宮全的術   8件
   子宮体癌根治術    22件
   卵巣癌根治術     9件
   卵巣境界悪性の手術  8件
   その他        28件
(2)良性および前癌病変の手術
   腹式単純子宮全摘術  141件
   筋腫核出術      18件
   附属器切除術     69件
   卵巣嚢腫核出術    43件
   子宮外妊娠手術    11件
   子宮脱手術      5件
   レーザー蒸散術    70件
   円錐切除術      16件
   腹腔鏡下手術     24件
   子宮鏡下手術     17件

産婦人科を受診される皆様へ
 当院は地域支援病院をめざし、地域の病院、医院、クリニックと密接に連携を取り、地域一体となって産婦人科診療を行っております。産婦人科でも地域医療の中で外来検査、入院手術、周産期専門医療、放射線治療、抗癌剤治療を主に担当しています。

 全国的な産婦人科医師の減少の為、市内で分娩できる綜合病院が減り、効率的な産婦人科診療を迫られています。そこで当院は北九州市の中で、産婦人科入院の診療と救急に力を注ぐことになりました。“市政だより”でも、また北九州市のホームページでもご案内しましたが、外来新患受診には予約と紹介状が必要です。新患受診される方は、まずあらかじめおかかりになっている病院、医院、クリニックの先生に産婦人科の受診予約をとっていただいて、受診時には紹介状を持参してください。これまでに産婦人科受診の無かった方も、是非一度近くの産婦人科を受診され、その先生のご判断で受診が必要であれば、紹介状を書いてもらって、予約受診してください。

 再来受診される方で半年以上受診されていない場合は新患扱いとなることがあります。産婦人科外来におたずねください。なお、急患は随時受け付けております。受付係りにお申し出ください。

医師の外来スケジュール

医師の外来スケジュールは、産婦人科外来担当医のページをご覧ください。

スタッフの紹介

中原博正 医師名 中原 博正
役職 部長
周産期母子医療センター副センター長
専門分野 周産期医療、超音波診断
資格 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期学会暫定指導医
出身校名 九州大学(昭和 55年卒)
園田隆徳 医師名 園田 隆徳
役職 部長(婦人科担当)
専門分野 悪性腫瘍治療
資格 日本産科婦人科学会専門医
出身校名 九州大学(平成6年卒)
医師名 萩原 聖子
役職 医長
専門分野 婦人科腫瘍
資格 日本産科婦人科学会専門医
日本臨床細胞学会専門医
日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医
出身校名 高知医科大学(平成10年卒)
医師名 川上 剛史
役職 医長
専門分野 周産期医療、超音波診断
資格 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期新生児医学会母体胎児専門医
出身校名 福岡大学(平成11年卒)
医師名 西村 和泉
役職 医長
専門分野 産婦人科一般、婦人科病理
資格 日本産科婦人科学会専門医
出身校名 九州大学(平成13年卒)
医師名 今福 雅子
役職 医長
専門分野 産婦人科一般
資格 日本産科婦人科学会専門医
出身校名 広島大学(平成15年卒)
医師名 村上 望美
役職 フェロー
医師名 石野 理恵
役職 レジデント
医師名 大塚 慶太郎
役職 レジデント
医師名 蜂須賀 一寿
役職 レジデント

 

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