血液・腫瘍内科研修プログラム

血液・腫瘍内科研修プログラム

1.プログラムの目標

 日本臨床腫瘍学会および日本血液学会によって定められた研修カリキュラム「がん薬物療法専門医のためのカリキュラムhttp://jsmo.umin.jp/pdf/cal.pdf」および「血液専門医カリキュラムhttp://www.jshem.or.jp/senmoni/pdf/curriculum-kaitei.pdf」にのっとり、a) がん薬物療法専門医、b) 血液専門医として必要とされる知識・技能・診療能力を習得する。

 a) プログラム終了後に、本プログラムを含めて5年以上のがん治療の臨床研修を行うことにより、がん薬物療法専門医の受験資格を得る。b) プログラム終了後に、血液専門医の受験資格を得る。

2.指導スタッフ

指導責任者:樋口雅一(日本血液学会専門医・指導医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医・暫定指導医)
共同指導者:内山明彦(日本臨床腫瘍学会認定暫定指導医)

3.プログラムへの参加資格

 2年間の初期研修後、1年間の一般内科研修(この間、血液内科、呼吸器内科、消化器内科のいずれかを履修していることが望ましい。当院内科で履修可能。)を修了し、内科認定医試験を受験予定である者。またはすでに内科認定医資格あるいは他のがん関連科の認定医・専門医資格を有する者。

4.プログラムの修了年限

 本プログラムの修了年数はa) 2年間、b) 3年間とする(他の研修施設での研修期間を加算することも可能)。希望により、さらに2年間まで延長できる。

 終了後、研修中の診療態度などを参考に、当院血液・腫瘍内科への就職も可能である。また、九州大学病院 血液腫瘍内科・九州大学大学院などでの臨床・基礎研究に従事することも推奨する。

5.プログラムの目標

a) がん薬物療法専門医プログラム

 総論:以下の項目につき、十分な知識を有するようにする。

  1. がんの生物学
  2. がんの疫学・スクリーニング・予防
  3. 生物統計学および臨床試験
  4. 病期分類
  5. 治療のモダリテイ:手術、放射線、抗がん剤、モノクローナル抗体
  6. 抗がん剤の臨床薬理
  7. 抗がん剤治療の支持療法
  8. オンコロジック・エマージェンシーへの対応
  9. 緩和ケア、終末期ケア
  10. サイコオンコロジー
  11. 患者教育
  12. 生命倫理

各論:以下の進行癌につき、複数の患者を担当して、薬物療法を受ける患者を診療する能力を獲得する。

  1. 頭頚部癌
  2. 小細胞肺癌
  3. 非小細胞肺癌
  4. 食道癌
  5. 胃癌
  6. 結腸・直腸癌
  7. 肝・胆管・胆嚢癌
  8. 膵癌
  9. 泌尿器癌:腎細胞癌、尿路上皮癌、前立腺癌
  10. 卵巣癌
  11. 子宮癌
  12. 胚細胞性腫瘍
  13. 乳癌
  14. 中枢神経系腫瘍
  15. 白血病
  16. 悪性リンパ腫
  17. 多発性骨髄腫
  18. 原発不明癌

*当プログラムa)で主に担当する疾患を下線で示した。

技術:以下の手技を理解し、実施できる能力を獲得する。

  1. 抗がん剤投与
  2. 骨髄穿刺、骨髄生検とその解釈
  3. 腰椎穿刺および髄注、皮下ポート・Ommayaリザーバーからの投与
b) 血液専門医プログラム

 日本血液学会によって定められた「血液専門医カリキュラム」に準拠。

6.プログラムの内容

 a) 2 年間のうち、血液、消化器 (肝・胆・膵を含む)、呼吸器の各分野で6 ヶ月間ずつ研修を行い、残り6 ヶ月間でその他の領域 (2ヵ月以上の乳腺は必須、1ヵ月以上の病理を推奨) の研修を行う。これは1例であり、血液、消化器、呼吸器、乳腺の必須4分野を網羅していれば、初期研修および後期1年目の経験によって、変更可能である。b) 3 年間、血液だけの研修を行うこともできるが、がん薬物療法専門医の資格も得られるように、はじめの2年間は、a) の研修を行い、その後の1年間で血液の研修を行うことを推奨する。

  • 常時 10~15名のa) がん薬物療法対象またはb) 血液疾患の患者を主治医として担当する。
  • 外来化学療法室において、外来化学療法の実務を担当する。
  • 剖検例を年1例以上担当する。
  • 学会発表を年1回以上行う。
  • 学会発表した内容を、論文にまとめる。最低1編の筆頭著者での論文作成を行う。
  • 週1回の症例カンファレンス(血液、消化器、呼吸器、乳癌)で症例検討を行う。
  • キャンサーボードに参加し、治療方針の決定に参画する。
  • 臨床試験に、担当医として参加し、臨床試験の意義、方法、インフォームドコンセント、プロトコールに基づく治療、症例報告書の作成等について、知識と経験を積む。
  • 年 6回開催される当院「腫瘍セミナー」に参加し、広くがん治療・薬物療法に関する知識を得る.
  • 日本臨床腫瘍学会または日本がん治療認定医機構、日本血液学会主催の教育セミナーに参加する。
  • 緩和ケアチームの病棟回診に参加する。
  • 抄読会で、N Engl J Med, Lancet, J Clin Oncol, Blood などの臨床腫瘍・血液学の一流誌から1 論文を選び、論文の内容を紹介する。
  • がん集学的治療研究財団のe-Learning システムを用いて、臨床腫瘍学に関連する基礎的知識を習得する。
このページのトップへ